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IZRUのこと。  


一生の中で婚約指輪・結婚指輪を買う機会はほとんどありません。そのため「何を基準にして指輪を選んだらいいのか分からない。」と多くのお客様はお考えに なります。ほとんどのお客様は結婚情報誌で情報を集めて婚約指輪をお買いになるようです。結婚情報誌には嘘は書かれていません。しかし、私は情報が不十分 だと思います。良い指輪の条件はいくつかあります。それらの条件を以下に挙げます。

  1. ダ イヤモンドの量と品質
  2. 金属の種類
  3. デザイン
  4. 丁 寧な仕事

以上の要素が良くなればなるほど指輪の品質は高くなります。結婚情報誌ではこの中の『デザイ ン』や『丁寧な仕事』といった主観的な要素がクローズアップされがちです。反対に『ダイヤモンドの量と品質』や『金属の種類』といった客観的に数字で表す ことができる要素はあまり取り上げられません。

それはなぜでしょうか。理由は簡単です。 もし『ダイヤモンドの量と品質』や『金属の種類』を書くと、割高だとお客様に見抜かれてしまうからです。一般的にたくさん広告を出したり、一等地にお店を 構えたりしている会社の商品は粗利を多くしなくては経営が成り立たないのでどうしても割高な価格になってしまいます。

 しかし、割高でも「価格が高いだけあって本当に良い仕事をしているな。」と尊敬しているブランドもあります。例えばティファニーなどが良い例です。反対に たくさん広告を出して、一等地にお店を構えているにも関わらず価格の安さを売りにして商売をしているブランドは品質に問題がある可能性が高いのでご注意し てください。

前置きは以上で終わりです。これから専門的なことを書きます。弊社はダイヤ モンドの専門家なのでそれに絞ってお話します。それでは、ダイヤモンドの専門家から見て良い指輪とはどのようなものでしょうか。私は実際にお客様が身に着 けて「この指輪を買って正解だった。」と感じることが重要だと思っています。よってあまり重要ではないこだわりは捨ててお客様のご家族やご友人から「素敵 な指輪だね。」と言っていただけるようなダイヤモンドの条件をお話ししたいと思います。

 以前、IZURUのお客様に他店でご購入された婚約指輪を見せていただいたことがありました。それは最大手の結婚情報誌に掲載されている有名なブランドの 指輪でした。可愛らしいデザインで若い彼女にはよくお似合いだったのですが、ダイヤモンドの量がとても少ないと感じました。

 この話をした理由は「ダイヤモンドの量は多いにこしたことはない。」ということをお伝えしたかったからです。婚約指輪にとってダイヤモンドの量はとても大 事なポイントなので一番初めにお話します。



量・重さ

 ダイヤモンドはct(キャラット)という単位で重さを表します。1ct(キャラット)=0.2g(グラム)です。私は婚約指輪には0.5ct以上のダイヤ モンドを使った方がいいと思います。それ以下だとボリューム感がなくなってしまいダイヤモンドを使った指輪の良さが無くなってしまいます。

 使用するダイヤモンドは0.5ctの大きなダイヤモンドが一粒でもいいですし、小さいダイヤモンドを多く使ってトータルで0.5ctでもいいです。とにか く全体で0.5ct以上になることが大事なポイントです。ダイヤモンドは光の宝石です。大きいダイヤモンドもしくはたくさんのダイヤモンドの方がキラキラ と力強く光るのでぜひ多めにダイヤモンドが使われている指輪をお買い上げください。



キズ

次にキズについてお話しします。業界ではキズのことをClarity(クラリティー)と言います。種類が多くて頭が痛くなりそうですがダイヤモンドのキズの種類を列挙します。番号が若い方がキズの少ないダイヤモンドです。

  1. FL(フローレス) 内側にも外側にもキズが全くない。
  2. IF(インターナリー フローレス) 内側にキズが全くない。
  3. VVS(ブイブイエス) 10倍に拡大するレンズで見てキズの発見が難しい。
  4. VS(ブイエス) 10倍に拡大するレンズで見てキズの発見がやや難しい。
  5. SI(エスアイ) 10倍に拡大するレンズでキズを発見するのは簡単だが肉眼では難しい。
  6. I(アイ) 肉眼でキズを簡単に発見できる。

以上のように細かく分かれています。FLとIFはダイヤモンドの取扱量全体の中で少ししかありません。結婚情報誌などではその点をアピールしてFLやIFのダイヤモンドを使った指輪を広告しているブランドもあります。

 しかし、FLやIFといったダイヤモンドがお客様にとって本当に必要なのでしょうか。もう一度キズのランキングの説明文をご覧ください。ダイヤモンドの専 門家が10倍に拡大して見てもVVSやVSはキズを発見することは難しいと書いてあります。まして初めてダイヤモンドをご覧になるお客様が肉眼で見た場合 にはキズを発見することは不可能です。

例えば同じ大きさで比べた場合、FLの価格はVSの価格の何倍もします。私は予算にかな り余裕がある方はFLやIFの0.5ct以上の一粒ダイヤモンドをご購入するのもいいと思います。しかし、予算に限度があってFLの0.1ctとVSの 0.5ctのどちらかを選択しなければいけない状況でしたらVSの0.5ctをお勧めします。理由はご家族やご友人にお見せになったときに羨ましいと思わ れるのは間違いなくVSの0.5ctの方だからです。

キズについての文章をまとめます。極論するとダイヤモンドのキズの程度はVS以上でしたら全く問題ありません。



形

三番目は形についてです。専門家はCut(カット)といいます。キズと同じようにまずは種類を見てみましょう。キズのときと同じように番号が若い方が上位の品質を表します。

  1. Excellent(エクセレント) 理想的なプロポーション
  2. VeryGood(ベリーグッド) エクセレントの次に優秀なプロポーション
  3. Good(グッド) 標準的なプロポーション
  4. Fair(フェアー) わずかな欠点のあるプロポーション
  5. Poor(プアー) 欠点のあるプロポーション

以上の説明をご覧になられて理解できた方はほとんどいないはずです。ダイヤモンドの専門家の私でもサッパリ分かりません。たぶん初めてダイヤモンドを見る方はExcellentとGoodの差は全く分かりません。

 それではなぜCut(カット)がダイヤモンドを評価する際に重要な要素なのか。それはCutによってダイヤモンドの光が変化するからです。ダイヤモンドは それ自体が光を発するわけではありません。外の光を一度受け止めて、その光を反射してキラキラと輝きます。よってCutが悪いと光を上手く反射できずに輝 きが落ちます。昔のティアラなどに使われているダイヤモンドを見るとCutが現在ほど正確ではありません。Cutという視点でみると現在の方が優れていま す。

現在のCutに変化した大きな転機はトルコフスキー・マーセルの登場でした。彼はロンドンのダイヤモンドカッターを生業と する家に生まれました。トルコフスキーの本業は数学者です。彼が21歳のときに発表した「ダイヤモンド・デザイン」という書籍の中でダイヤモンドを最高に 輝かせるためのカットとプロポーションを数式で表してラウンド・ブリリアント・カットの形状を理論的に体系づけました。現在私達が良く見るダイヤモンドは このトルコフスキーの理論が基礎になっています。

その他、現在ではダイヤモンドのCutの評価基準に3EX(トリプルエクセレ ント)とH&C(ハート&キューピッド)というものもあります。詳しく書くと長くなるので割愛しますが、誤解を恐れずに言うと私は気にしなくていいと思い ます。もし3EXとH&Cにこだわるなら、その予算を他のことにお使いになった方がいいというのが私の意見です。

以上のこと をふまえて婚約指輪に使うダイヤモンドのCutはどれ位の品質ならばいいのでしょうか。私はVeryGood以上のCutであれば十分だと思います。少し 予算に余裕のある方はExcellentをお選びになれば完璧です。専門家でもExcellentとVery Goodの差を見極めるのは難しいのでご安心ください。


色

4番目は色についてです。実は世界には色々な色のダイヤモンドが存在します。しかし、全ての色について書くと長くなるので婚約指輪に使われる白色のダイヤモンドについてお話します。

キズや形のところでもお話しましたが色にもランキングがあります。以下にその種類を列挙します。

  1. D・E・F 無色
  2. G・H・I・J ほぼ無色
  3. K・L・M かすかな黄色
  4. NからR 薄い黄色
  5. SからZ 濃い黄色

大きく分けると以上のようになります。色は他の基準より簡単です。D・E・Fならどれでも大丈夫です。他の基準と同じようにDとFの差はとても微妙なもので見分けることがとても難しいです。こだわるならD、こだわらないならFをお選びになったらいいと思います。



鑑定機関

 以上、ダイヤモンドを選ぶ際の4つのポイントをお話しました。鑑定機関についてもお話します。今までお話ししたようにダイヤモンドは細かく等級が分かれて います。その等級をつける鑑定機関は実は1つではなくたくさんあります。また公的な機関も一つもなく全て私的な鑑定機関です。

お恥ずかしい話ですがダイヤモンドの業者の中には悪い業者もいて胡散臭い鑑定機関の鑑定書を付けて高い等級のダイヤモンドとして販売している業者もいます。

お客様にはそんな悪い業者に騙されて欲しくないので信用できる鑑定機関を3社ご紹介します。以下の業者の鑑定書ならば信用できます。ご参考になれば幸いです。

  1. CGL(中央宝石研究所)
  2. AGT(AGTジェムラボラトリー)
  3. GAAJ(全国宝石学協会)

一番大事なことはまじめな会社を選ぶこと

 最後に最近の結婚情報誌に掲載されている指輪を見て感じたことについてお話します。今までダイヤモンドの品質についてお話をしてきましたが、鑑定書の意味 があるのは一粒で0.3ct以上の大きさのダイヤモンドです。それ以下の大きさのダイヤモンドだと小さいので例え最高級のダイヤモンドを使ってもあまり意 味がありません。また小さなダイヤモンドを全て鑑定すると鑑定料でコストがかかってしまうのでほとんどの業者は自分達で選別します。私はそれでいいと思い ます。鑑定機関が全てではありません。

大事なことは「必要なこと。」と「必要でないこと。」をキチンとお客様にご説明できる真面目な会社から指輪を購入することです。いかに多くの美辞麗句を並べたところで真面目であることには敵いません。