メビウスの結婚指輪 どこから見てもダイヤモンドが輝く。
■女性用の結婚指輪
■男性用の結婚指輪
商品の価格・スペック
■神奈川県のお客様
■女性・528,000円(税込) 男性・158,000円(税込)
■ダイヤモンド 合計1.10ct 色・D~F 透明度・VVS1~VS1
■女性 10号 男性 15.5号
■プラチナ Pt900
■製作期間 3ヶ月
側面にもダイヤモンドを留める。そして、ねじる。メビウスの輪のような結婚指輪です。
2019年4月、文章を書いています。
懐かしいですね。
2012年に製作した作品です。
大変でした。
何度、CADの設計者と気まずくなったことか。
難しかった点を箇条書きでお伝えいたします。
大から小へ グラデーションでダイヤモンドを配置する。
女性用の結婚指輪には65個~70個のダイヤモンドを使っています。
大きいものから小さいモノへ、徐々にダイヤモンドのサイズを変えています。
単純なグラデーションだったら楽なのですが、この指輪は側面にもダイヤモンドを留めています。
3列になると、辻褄を合わせるのが大変です。
正面と側面では寸法が違うので、使うことが出来るダイヤモンドも変わります。
そのため、数を調整して、ダイヤモンドの列の長さを調整します。
“ねじる”デザインだから、指輪を製作するのがとても難しい。
上のグラデーションだけでも難しいのですが、これに“ねじれ”が加わります。
この“ねじれ”によって、製作する難易度はさらに上がります。
いや、ほんと、よく完成したなと思います。
“ねじれ”があることによって、ダイヤモンドの配置が難しくなります。
少し油断すると、ダイヤモンドとダイヤモンドが当たって、割れてしまいます。
かといって、ダイヤモンドとダイヤモンドの距離を離すと変なデザインになります。
“あちらを立てればこちらが立たず”、制約条件が多すぎる中、なんとか完成にこぎ着けました。
苦労は多かったけど、誇りに思える結婚指輪に仕上がりました。
通常の結婚指輪の2倍~3倍くらい大変でしたが、なんとか完成しました。
完成したら、あまりに美しくて感動しました。
自画自賛で申し訳ありません。
この結婚指輪を基に同じような作品を何度も製作しています。
全てはこの結婚指輪から始まった。
そんな思い入れのある作品です。
結婚指輪の製作の過程について。
新しいオーダーメイドの結婚指輪を制作中です。
現在、設計段階。
これで設計は3枚目です。
※特段、お客様にダメと言われたわけではなく、自分達で「もっとこうした方が良いかな」と、試行錯誤して設計図を何回も描き直しました。
ダイヤモンドを1.0ct使い、6割~7割のエタニティリングになるように設計。
現段階では0.90ctですが、調整して1.0ctまで上げます。
Totalで1.0ctのエタニティリングだと、結婚指輪では華奢です。
1.0ctのエタニティリングでは、5割~7割のデザインにして、大きいダイヤモンドを使い、強度を上げた方が良いと考えています。
これは正四角柱を捻るようにして設計しています。
http://contest.thinkquest.jp/tqj2002/50027/page169.html
上から下まで、同じ寸法の正四角柱だと。
使いやすさや強度の点から見て避けることにしました。
上が厚く、下が薄くなるように、正四角柱をグラデーションをかけるように絞り込んでいます。
この時点で90%、設計は完了しています。
あとは、お客様と話して、細かい部分を煮詰めていきます。