横向きエメラルドカットの婚約指輪|つや消しゴールドの上品な仕上がり
エメラルドカットの婚約指輪を横向きで――個性と上品さを両立した一本
茨城県のお客様
価格:488,000円(税込)
エメラルドカット 0.42ct D VVS1 None
K18 イエローゴールド
指輪サイズ:11.5号
製作期間:約2ヶ月
定番をほんの少しだけアレンジして、自分らしい一本に
婚約指輪を選ぶとき、「人と違うものがほしい」と強く希望される方はそれほど多くありません。けれど、ラウンドブリリアントのソリテール――いわゆる“王道のデザイン”には少し抵抗がある。そんな風に感じる方は意外と多いのではないでしょうか。
この婚約指輪をオーダーいただいた新婦様も、まさにそのような想いをお持ちでした。
「奇抜すぎるのは嫌。でも、定番からは少し外したい」。
その想いを形にするために、私たちは以下の4つの要素を見直しました。
- センターストーンをラウンドブリリアントではなく、エメラルドカットに変更
- 縦向きではなく、あえて横向きにセッティング
- 素材はプラチナではなく、肌なじみのよいK18イエローゴールドを選択
- アーム(シャンク)はつや消し加工で落ち着いた質感に
これらの要素はどれも大胆な変更ではありません。しかし、少しずつアレンジを加えることで、「センスのよい定番外し」が完成しました。
重ね着けを意識した絶妙なバランス設計
ご相談の段階から、新婦様は結婚指輪との重ね着けを意識されていました。
「婚約指輪がボリューミーになりすぎないか心配」
「結婚指輪は2.8mm幅のゴールド×プラチナを検討中」
「重ね着けのとき、リングの幅が被りすぎないようにしたい」
このようなご要望をふまえ、リングの幅や厚みの設計には特に慎重を期しました。
実際には、エメラルドカットダイヤモンドのサイズとのバランスを見ながら、0.1mm単位で幅を調整。最終的には「ダイヤが美しく際立ち、かつ隙間が気にならない」最良のバランスを見つけるために、2種類のCAD図面をご提案しました。
新婦様が選ばれたのは、0.1mm細いほうのバージョン。上から見たときの視覚的なバランスを重視された、繊細なこだわりが印象的でした。
エメラルドカットの難しさと魅力
エメラルドカットは、他のカットと違い、鑑定書に「カットの評価」が記載されません。そのため、同じグレードでも実際の美しさに大きな差が出ます。
私は10個あれば2~3個程度しか仕入れないほど、厳しい目でダイヤモンドを選定しています。今回も、透明感・輪郭・テーブル面の輝きなど、複数の観点から吟味を重ねた一石を選びました。
0.4ct以上のエメラルドカットを横向きにセッティングすることで、石のフォルムがより際立ち、指全体にすっきりとした印象を与えてくれます。
完成品と、おふたりの感想
指輪が完成し、おふたりにお届けした際には、以下のような温かいご感想をいただきました。
本日、指輪を受け取りました。
二人で選んだ指輪を手にすることができ、大変満足しております。
いつまでも大切にします。
これ以上の言葉はありません。
おふたりの記念にふさわしい一本を、お手伝いできたことを心より光栄に思います。
あとがき
この婚約指輪は、ありふれた定番からほんの少しだけ外れた、“個性と上品さ”のバランスが絶妙なデザインです。
エメラルドカットの魅力を引き出しつつ、毎日着けられるような設計に仕上げました。
これから婚約指輪を検討される方にとっても、一つの参考になれば幸いです。