縦長クッションカットを主役にした、華やかで上品な婚約指輪の製作事例

クッションカットのダイヤモンドとメレダイヤで彩られた華やかな婚約指輪

GIA鑑定書 0.58カラット クッションモディファイドブリリアントカット Eカラー VVS1のダイヤモンド。ポリッシュはExcellent、対称性はVery Good、蛍光性なし。

  • クッションカットダイヤモンドのハローリング。繊細なメレダイヤで囲まれた華やかなデザインの婚約指輪。
  • クッションカットセンターダイヤとパヴェセッティングのアームが輝くエレガントな婚約指輪。立体感のあるデザインが魅力。
  • センターダイヤを高く掲げ、分岐したアームにメレダイヤが敷き詰められた立体的なデザインの指輪の側面。
  • 高いセッティングの台座とアーチ状のブリッジ構造が特徴の婚約指輪。細部まで美しく仕上げられたクラフトマンシップが光る。
  • センターダイヤを支える繊細なプロングと、左右に分かれたメレダイヤのアームが美しく調和した婚約指輪の後方アングル。

【製作事例】神奈川県のお客様/クッションカット × スプリットシャンクの婚約指輪

ご相談のきっかけ

2025年2月、南青山店へ新婦様よりご来店予約をいただきました。

お会いする前から、丁寧にメールでのやり取りを重ね、デザインやダイヤモンドのご希望を一つ一つ確認させていただきました。

「クッションカット、エメラルドカット、マーキスカットに興味があります」
「ヘイローデザインが好みで、少し個性的なデザインに惹かれます」
「大きすぎず、それでいてボリューム感のあるリングが理想です」

この時点で、明確な完成イメージをお持ちというよりも、「自分の好みに合う指輪を、一緒に探していきたい」という前向きな気持ちが強く伝わってきました。

デザインの決定まで

最初にご紹介したのは、過去に製作した《0.51ct クッションカット × ヘイローデザイン》のリング。

この事例をもとに、どの程度のサイズ感が理想か、石の形の好みはどこにあるのか、リング全体の雰囲気は柔らかいかシャープかなど、細かなニュアンスをすり合わせました。

最終的に選ばれたのは、0.58ct/E/VVS1/Noneのクッションカット。

このダイヤモンドは縦長(5.61×4.50mm)のプロポーションで、一般的な正方形に近いクッションカットとは異なる、スッとした印象があります。

お客様が好まれていた「太めのバンド」とも好相性で、より指を長く見せる視覚効果があります。

マーキスカットにも興味を持たれていましたが、「ヘイローにした時のイメージが湧きづらい」「自分の指にはクッションの方が合いそう」と、実物や写真を比較しながら慎重に選ばれました。

デザイン詳細と職人のこだわり

完成したリングは、センターのクッションカットをぐるりと囲むヘイローデザイン。

さらにアーム(リングの腕)をスプリットシャンクにすることで、横顔から見た時の存在感と立体感を両立しています。

メレダイヤモンドは5種類のサイズ(2.1mm~1.2mm)を使い分け、1ピースずつ丁寧に留めていきました。

サイズの違いによるグラデーションは、自然なボリューム感を出すための工夫です。

リングの厚みや高さも慎重に設計し、着け心地に配慮しながら、見た目の華やかさを最大限に引き出しました。

素材には高純度のPt950プラチナを使用。滑らかで指馴染みがよく、永くお使いいただくための耐久性も備えています。

スペックまとめ

・センターダイヤモンド:0.58ct/Eカラー/VVS1/None(クッションモディファイドブリリアント)
・寸法:5.61×4.50×2.96mm(縦長)
・メレダイヤ:合計0.43ct(5サイズ使用)
・デザイン:ヘイロー+スプリットシャンク
・素材:Pt950 プラチナ
・サイズ:7.5号
・価格:798,000円(税込)
・納期:約3~4ヶ月

ご納品とお客様のご感想

お渡しは、パートナー様からのサプライズという形で行われました。
お客様からは、こんなお言葉をいただきました:

入籍日に間に合わないかもしれないと感じていた中で、サプライズで受け取ることができ、本当に感動しました。

制作にあたり、いろいろとご配慮いただいたことと思います。

美しく仕上げてくださり、心より感謝しています。

この指輪は、私にとってまさに“人生の宝物”です。

このようなお言葉をいただき、スタッフ一同、心より嬉しく感じております。

制作の舞台裏と「仕上がりの違い」

このスタイルの婚約指輪は、これまでも何度も制作してきたデザイン。

シンプルに見えて、実は細部のバランスや石の留め方に高度な技術が必要です。

特にクッションカットを使う場合、爪の角度や形状、石を留める向きのわずかなズレでも、全体が歪んで見えてしまいます。

天然のダイヤモンドには必ずわずかな非対称性があります。

それを前提に「歪みの少ない個体」を見極めて選ぶのが、私の役目です。

GIAの鑑定書には記載されないカット評価を、自分の目で判断し、「どこに出しても恥ずかしくない」と言えるクッションカットをご提案しました。

納期をお約束しない理由と、私たちの姿勢

IZURUでは、品質を優先しているため、通常は納期をお約束しておりません。

しかし今回は、お客様からご入籍日を伺っていたこともあり、何とかその日に間に合わせたいという思いがありました。

職人とも連携を取りながら、細部の確認を丁寧に行いながらも、工程を前倒しして集中して仕上げました。

無事ご希望の日にお届けできたことは、私たちにとっても大きな喜びでした。

マクロレンズで見える“完成度の差”

今の時代、似たようなデザインの婚約指輪は他社でも数多く存在します。

写真で見ただけでは違いが分かりにくいかもしれません。

しかし、マクロレンズで撮影し、写真を拡大して見ると、仕上がりの精度に大きな差があることが分かります。

爪の形、石の留まり方、メレダイヤの配置、すべてが整っているかどうかは、拡大すればするほど明確になります。

IZURUでは「拡大されても美しい指輪」を目指して、一つ一つ丁寧にお作りしています。

担当者より

お客様が初めてご相談くださったとき、「自分の好みに合う指輪を見つけたい」とお話しされていたのが印象的でした。

そこからカットを選び、デザインを練り、最終的にご自身にとって“しっくりくる形”を見つけてくださった過程は、私たちにとっても学びと喜びに満ちた時間でした。

「個性的でありながら、上品さを失わない指輪」

そのイメージを実現するために、職人とともに細部までこだわり抜いた一品です。

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