V字のエタニティリング 15個のダイヤモンド 大きい中心から徐々に小さく端まで。
埼玉県のお客様 ハーフエタニティリング
■埼玉県のお客様
■650,000円(税込)
■ダイヤモンド 15個 合計 1.01ct
Color D~F
Clarity VVS1~VS1
■Pt950 プラチナ
■指輪のサイズ 13号
■製作期間 4ヶ月
埼玉県のお客様のために、V字のエタニティリングを作りました。
2022年11月、お客様からお問い合わせがありました。
お客様は色々なブランドの商品をご覧になったようです。
大きな方向性として、以下の特徴に沿ったエタニティリングをご希望でした。
1 ハーフエタニティリング
2 V字のデザイン。
3 共有爪でダイヤモンドを留める。
4 中心から両脇に向けて、ダイヤモンドの大きさを変える。
お客様はエタニティリングを結婚指輪として使う予定です。
難易度が高い案件です。
なぜ、難易度が高いのか?
一つずつ、順番に考えてみましょう。
1 ハーフエタニティリングを作るのは簡単です。
フルエタニティリングとハーフエタニティリングを比べると。
ハーフエタニティリングを作る方が簡単です。
何も問題はないので、次に進みましょう。
2 V字のデザイン
これも問題はありません。
今までも、IZURUはV字のエタニティリングを販売してきました。
エタニティリング Venus No1 プラチナ (幅2.5mm / Pt950)
エタニティリング Venus No2 プラチナ (幅3.0mm / Pt950)
次に進みましょう。
3 共有爪でダイヤモンドを留める。
これが難しいです。
共有爪は【一つの爪で両サイドのダイヤモンドを留める設計】を指します。
■参考例
エタニティリング No1 0.63ct プラチナ (幅2.9mm / Pt950)
このようにストレートなデザインの場合、共有爪で設計することが多いです。
V字のデザインの場合、ダイヤモンドとダイヤモンドの隙間が大きくなります、
だから、ダイヤモンドの寸法や爪の太さなど、注意深く設定します。
4 中心から両脇に向けて、ダイヤモンドの大きさを変える。
これも難しいです。
共有爪でエタニティリングを作る場合、基本的に同じ大きさのダイヤモンドを使います。
その方が爪でダイヤモンドを押さえやすいです。
今回、中心のダイヤモンドが一番大きく、両脇に向けて少しずつ小さくなります。
ダイヤモンドとダイヤモンドの隙間、凹んでいる部分に正確に爪を配置します。
とてもシビアな作業です。
だから、最初にダイヤモンドの寸法を決める。
どのような組み合わせが良いのか?
ダイヤモンドの寸法を思案します。
そして、いくつかの候補の中から、組み合わせを決めました。
ダイヤモンドを並べた設計図をお客様に送ります。
ご了承いただいた後に、爪を配置します。
こんな風に一つずつ丁寧に仕事を進めます。
気の遠くなるような作業を経て、ついにエタニティリングが完成しました。
今回の仕事は楽器に例えると、ストラディバリウスのようなヴァイオリンを作ることに似ています。
同じ方向性で作っても、それぞれ作者のスタイルが反映されます。
手前味噌ですが、美しい指輪に仕上がったと思います。