菊爪の婚約指輪 アール・ヌーヴォーの継承 現代の感性で製作しました。
菊爪の婚約指輪 価格・スペック
■大阪府のお客様
■288,000円 税込
■ダイヤモンド 0.32ct E VS1 3Excellent
■8号
■Pt950 プラチナ
■製作期間 2ヶ月
大正・昭和の初期に流行った菊爪の婚約指輪です。
以前、以下の婚約指輪を製作しました。
https://izuru.biz/custommade/chrysanthemum-design-engagement-ring/
2021年4月、この婚約指輪をご覧になったお客様から連絡がありました。
当初、お客様は0.2ctのダイヤモンドの婚約指輪をご希望でした。
① 新しく原型を開発すると、価格が高くなってしまう。
② 将来のことを考えると、0.3ctの方が良いと思う。
これらをお伝えしたところ、0.3ctで婚約指輪を製作することが決まりました。
菊爪など、明治・大正・昭和に作られたジュエリーもセンスが良いです。
少し脱線します。
個人的な話ですが、私は楽器が好きです。
特にギターが好きで、19世紀に作られたギターなどを見て、「なんて美しいんだ」と一人でつぶやいています。
昔のジュエリーも楽器と似ていて、現代の我々とは違う感性で作られています。
昔は今よりもダイヤモンドやゴールドの価値が高く、どうやって豪華に見せるか考えたのでしょう。
菊爪は小さいダイヤモンドを使っても美しく見えます。
また、菊爪の他に【ねじ梅】などのデザインがあります。
植物に由来したデザインが多いのは、アール・ヌーヴォーの影響だと思います。
【美しさ】とは何か?
昔の工芸品・芸術作品を見て、「美しさとは何か?」と考えます。
正確に作るという意味ならば、昔よりも今の方が優れています。
私達は0.1ミリ単位でジュエリーを設計します。
でも、ジュエリーの美しさは正確さだけで決まりません。
人間の目というのは不思議な物で、完璧な形を一番美しいと感じるわけではありません。
例えば、ネジやボルトを想像してください。
これら工業製品は正確に作られています。
しかし、正確ゆえに冷たく感じます。
次に偉大な画家が描いた絵画を想像してください。
すごく画力がある人が描いても、わずかに狂いがあります。
でも、それが美しいと感じます。
完璧を目指し届かない部分に、人は美しさを感じるようです。
無事に菊爪の婚約指輪が完成しました。
話が長くなりました。
無事に菊爪の婚約指輪が完成しました。
過去に製作した指輪なので、スムーズに作業が進みました。
美しく仕上がっています。
末永くお使いいただけたら幸いです。