私の好きな人 ギタリスト 成川正憲 新作 【音戯話】 美しい絵本を読んだような気持ちになる。

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成川 正憲

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※成川正憲さんにご相談し、Facebookから写真をお借りしました。

ギタリスト 成川正憲 新譜 【音戯話】 目の前に海がある。風が吹く。心と体が洗われるような音色。

【音戯話】を聞いています。

目の前に海があり、風が吹く。
行きつけのカフェに行く。
カフェの玄関の扉は空いたままになっている。
窓も開いている。
優しい風が隅々までいきわたっている。
カーテンがかすかに揺れている。
コーヒーを飲む。
カフェに置いてある古びた絵本を手に取る。
パラパラと絵本をめくりながら、ゆっくりと時間を過ごす。

音を聞くと、こんな情景が目に浮かびます。

音戯話 成川正憲

2015年、ギタリストの成川正憲さんと知り合いました。
山梨県立図書館のコンサートです。

紹介してくれたのは千野将さん。
彼は【KARAKURI RECORDS】というレーベルを運営しています。

成川さん・RFのことを初めて知ったのは2010年だと記憶しています。
成川さんが所属しているRF(Rokugen Club with Farah)のファーストアルバムが、タワーレコードに試聴コーナーに置いてありました。
当時、耳の早い音楽好きはRFをチェックしていました。

RF 六弦倶楽部

歴戦のミュージシャンが無駄を削ぎ落とした音をぶつけ合う、そんな印象を【RF】に持っています。

月日が経ち、2015年、初めて成川さんのコンサートに行きました。
RFとは違い、成川さんの演奏はシンプルで優しい音でした。

成川さんは菓子職人・パティシエのようなギタリストだと考えています。女性的、もしくは女性がウットリするような音色で成川さんは演奏します。

ここから少し成川さんのギターについて書いてみたいと思います。

ギターという楽器はとても原始的な楽器で、奏者によって音の印象がかなり変わります。

誤解を恐れずに言うと、成川さんは菓子職人・パティシエのようなギタリストだと考えています。
女性的、もしくは女性がウットリするような音色で成川さんは演奏します。

もしかしたら、今井美樹やMisiaといった女性のヴォーカルのバックで演奏していたことの影響もあるかもしれません。

邪魔にならず、しっとりと主張する。
甘さが控えめで、ずっと食べ続けたいお菓子。
私はそんな印象を抱いています。

今、この文章を書いていて思い出しました。
たしか、松任谷由実がパット・メセニーを好きだと、何かの記事で読みました。
成川さんとパット・メセニーは、旋律の歌わせ方が通じるものがあると思います。

少し技術的なことを書きます。

成川さんはスタジオミュージシャンとして、多くの現場で演奏なさってきた人です。
同じようなフレーズを弾くことは出来るかもしれませんが、やはりプロの隠し味のような技術があります。

真似できないと思うのは、グルーブやボイシングなどです。

新作・【音戯話】ではスローテンポの曲が多いですが、見事にグルーブが効いています。
アマチュアのギタリストはリズム感が悪い人が多く、1曲通して聞くと、グルーブが破綻してしまっていることがあります。
さすが成川さん、こういう部分はアマチュアのギタリストが真似できない点です。

次にボイシング。
ギターを演奏していない方には分かりにくいのですが、ギターにとってのボイシングは和音に対する工夫とお考えください。
なるべく簡単に書くと、同じCというコードでも色々なフレットの押さえ方があって、選ぶ音によって印象が変わります。

成川さんは和音・ボイシングのセンスが良く、メロディと上手く融和するようによく考えが練られています。
この辺の工夫が、成川さんの音楽が単純な癒し系にならない秘訣だと思います。

女性のヴォーカルがそのまま乗ってしまうような、繊細なボイシングです。

成川さんの演奏はこういう隠し味な要素が多く、こういった点から老舗のパティシエを連想します。

日本にクラシックギターを広く普及した中出阪蔵さんのギターが、新譜【音戯話】に使われています。

2017年2月27日、成川さんから【音戯話】のCDが届きました。
Special Thanksの欄に私の名前が書かれていました。
とても嬉しく家族に自慢しました。

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経緯を書くと、今回の【音戯話】では私が所有していた【中出阪蔵】さんのギターが全編で使われています。
【中出阪蔵】さんのギターを手に入れた後、「これは成川さんと相性が合うかもしれない」と感じるようになりました。
成川さんにも気に入っていただいたので、お譲りすることになりました。

トップ・スプルース、サイドバックがメイプルの逸品です。

【音戯話】を聞いて、奏者とギターの相性が良く、安心しました。

山梨県で仕事をするようになってから、演奏家の友人が増えました。

いつかお客様を招待して、【IZURUの音楽会】を開催したいと考えています。
ご注文の数がかなり増えていて、いつになるか分かりませんが(汗)

開催する際は、ぜひお越しください。
よろしくお願いいたします。

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