結婚指輪の選び方 鍛造と鋳造、どちらを選べば良いのか?
工法によって、結婚指輪の強度は変わる。
あなたは結婚指輪を探している。
色々なお店のWebサイトを見た。
指輪を作る方法は2つあるらしい。
鍛造(たんぞう)
鋳造(ちゅうぞう)
ある会社のWebサイトに「鋳造の結婚指輪は弱くて、すぐに曲がってしまう」と書かれていた。
本当なのだろうか?
彼女にその会社の商品を見せたところ、「可愛くないから、私は他のブランドが良い」と話していた。
彼女の言うとおり、デザインも大事だ。
いくら丈夫でも、好きではないデザインの結婚指輪は使いたくない。
悩ましい。
どこかに役に立つ情報が書かれていないか?
このようにお考えのお客様のために、なるべく公平に文章を書きます。
この記事をご覧になれば、どの工法で作られた結婚指輪を選べば良いか分かります。
少し難しいかもしれませんが、最後までご覧ください。
鍛造と鋳造、指輪を作る方法は主に2つ。
現在、結婚指輪を作る方法は主に2つです。
1 鍛造(たんぞう)
2 鋳造(ちゅうぞう)
後で違いを詳しく書きます。
結婚指輪を買うとき、鍛造と鋳造の違いを気にした方が良いのか?
結婚指輪が鍛造で作られているか、鋳造で作られているか。
念のため、工法の違いは確認した方が良いです。
なぜ、確認した方が良いのか?
建築や農業など、ハードに手を使う仕事の場合。
鍛造の結婚指輪は硬く、故障する確率が低くなるからです。
土木や建設に従事するお客様に、弊社は多くの結婚指輪を納めています。
鍛造の結婚指輪の場合、今まで【故障した・変形した】という報告はありません。
他方、オフィスでパソコンを使うような仕事の場合。
どちらの工法でも構いません。
きちんと設計された結婚指輪ならば、故障する確率は低いからです。
気に入ったデザインの指輪をお選びください。
それでは、それぞれの工法について詳しく書きます。
鍛造(たんぞう)とは?
鍛造は金属の塊を叩いたり伸ばしたりして、リングの形にしていく工法です。
鍛造は金属の密度が高くなり、硬くなります。
ジュエリー業界において、現在、2つの方法で鍛造の指輪は作られています。
1 最初から最後まで、職人が手作業で作る。
2 機械と手作業の長所を組み合わせる。
1の方法は寸法に狂いが生じやすいので、IZURUは採用していません。
どういうことか?
例えば、手作りでiPhoneを100台作ると仮定します。
100台のiPhoneの寸法が、それぞれ違う。
こんなことが起きると、困ってしまいます。
そのため、IZURUは2の【機械と手作業の長所を組み合わせる】方法を採用しています。
この方法だと、ほぼ同じ寸法に仕上げることができます。
現在、日本を代表する工場が鍛造の結婚指輪を担当しています。
東京の百貨店でも、この工場が作った結婚指輪が販売されています。
この工場のレベルは高く、安心して仕事を任せています。
鍛造の長所と短所について。
鍛造は「真っ直ぐで、シンプルなデザインの結婚指輪を作ること」に向いています。
プラチナやゴールドの板をドーナツのようにくり抜き、指輪の形に整えます。
硬くて強度があり、手をハードに使うお仕事のお客様にピッタリです。
今まで、多くの鍛造の指輪を納品しましたが、故障の報告はありません。
ただ、複雑なデザインには向いていません。
例えば、飴細工のように繊細で美しい婚約指輪を作る。
これは鍛造に向いていません。
■ストレートでシンプルなデザイン。
こういう結婚指輪を作る場合、鍛造が最も適していると考えています。
鋳造(ちゅうぞう)とは?
鋳造で指輪を作る場合。
最初に原型を作り、それを基に型を作ります。
溶けた金属に型に流し込み、冷やして固める工法です。
鋳造の歴史は古く、お寺の大仏や鐘は鋳造で作られています。
身近な例では、車のエンジンは鋳造で作られています。
最高の鋳造部品をつくるカギは「砂の3Dパズル!?」 ~オンリーワン技術を支える現場に密着~
「日本のクルマづくりを支える職人たち」第2回 鋳造職人 元木清秀
鋳造の長所と短所について。
上にも書きましたが、飴細工のように繊細で美しい婚約指輪を作る。
これは鋳造が適しています。
今では技術は進歩して、CADを使い、細かい部分まで形を煮詰めることができます。
鍛造は鋳造と同じように対応することができません。
他方、強度は鍛造の方が優れています。
ガテン系など、ハードに手を使うお仕事の場合、鋳造の指輪は外した方が良いです。
ただ、パソコンを使うオフィスワークの場合、鋳造の結婚指輪の強度でも問題はありません。
なぜか?
以前の記事にも書いたとおり、IZURUの結婚指輪の設計は良いからです。
そして、材料費をケチらず、しっかりプラチナやゴールドを使っています。
ご安心ください。
鋳造の指輪は駄目なのか?
鍛造は1点物の高級品。
鋳造は大量生産の安物。
このような意見のWebサイトを見かけました。
私はこの意見に反対です。
上にも書きましたが、鍛造と鋳造はそれぞれ得意なことが違います。
だから、デザインによって工法を使い分ける。
これが正解です。
今、ジュエリー業界は多品種少量生産に対応しています。
お客様からご注文を承ると、どちらの工法も1つずつ丁寧に製作しています。
ご安心ください。
2つの工法は人類が誇る素晴らしい技術です。
お互いの技術をリスペクトする。
そんなジュエリー業界でありたいと考えています。
まとめ
結婚指輪を作る方法は主に2つ。
1 鍛造(たんぞう)
2 鋳造(ちゅうぞう)
重いものを持つなど、手をハードに使うお客様の場合。
鍛造の結婚指輪が良いと考えています。
硬く強いからです。
それ以外のオフィスワークのお客様の場合。
鍛造と鋳造、どちらの工法でも構いません。
IZURUの結婚指輪の設計は良く、しっかりプラチナやゴールドを使っています。
材料費をケチっていません。
どちらの工法も長所があります。
鍛造の長所は強度がある。
ストレートでキレのある形の結婚指輪に向いています。
鋳造の長所は凝ったデザイン。
飴細工のように、繊細なデザインの結婚指輪に向いています。
2つの工法に優劣はありません。
お客様のご希望に適した工法を選ぶ。
これが良い結果に繋がります。