婚約指輪に使うダイヤモンドの選び方! 数十年後も後悔しない『4C』の条件とは?
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ダイヤモンドの価値、品質を決めるのは「4C」。
4Cとは、Carat(カラット)、Color(カラー)、Clarity(クラリティ・透明度)、Cut(カット)のことです。この4つの調和がとれたダイヤモンドをお選びください。
婚約指輪におすすめのダイヤモンド・4Cの条件について、ダイヤモンドの専門家である代表の石川祐吉が解説します。
【目次】
結婚情報誌では取り上げられない“良い婚約指輪”のポイント
・婚約指輪を選ぶときは『カラット数』が重要
【婚約指輪のダイヤモンド】後悔しない4Cの条件とは?
1.Carat(カラット):ダイヤモンドの量・重さ
2.Color(カラー):ダイヤモンドの色
3.Clarity(クラリティ):ダイヤモンドの透明度
4.Cut(カット):ダイヤモンドの形
こだわりのダイヤモンドだけを使うIZURUの婚約指輪
~最後に~ IZURUからのメッセージ
一生の中で、婚約指輪を買う機会は限られています。
そのため、「何を基準にしてダイヤモンドを選んだらいいのか分からない」と多くのお客様はお悩みになります。
ほとんどのお客様は、結婚情報誌で情報を集めて、婚約指輪をお買い上げになると思います。結婚情報誌は大変役立つもので、嘘は書かれていません。しかし、専門家の視点で見ると情報が不十分と感じてしまうのは否めません。
実際に婚約指輪を購入されるお客様と対面しているからこそ、指輪の製作をしているからこそ分かる真実をお伝えしていきます。
結婚情報誌では取り上げられない“良い婚約指輪”のポイント
良いダイヤモンドの条件は、いくつかあります。まずはそれらの条件を知っておきましょう。
「良いダイヤモンド」というのはこんなダイヤモンド
- Carat(重さ):0.3ct以上
- Color(色):F以上(無色)
- Clarity(透明度):VS以上(10倍に拡大するレンズで見てキズの発見がやや難しい)
- Cut(形):Excellent(エクセレント)理想的なプロポーション
それぞれの詳しいポイントについては後に記述していきますが、最初に注目してほしいのは“カラット”の部分。結婚情報誌では、この中のカラット(重さ)はあまり取り上げられません。
その理由は簡単です。
カラット(重さ)は、ダイヤモンドの大きさを表す基準ですから、ダイヤモンドを初めて購入される方も違いが分かります。このためカラットを前面に押し出して記載すると、結婚情報誌に掲載されているような婚約指輪は割高だとお客様に見抜かれてしまうのです。
一般的にたくさん広告を出したり、一等地にお店を構えたりしている会社の商品は、粗利を多くしなくては経営が成り立ちません。だから、同程度の価格の指輪を並べると、こういった会社の商品はカラット数が小さくなってしまいます。カラット数が小さくなれば他の会社の商品に目移りしやすくなるので、それ避けるためカラット数を取り上げることが少ないのです。
婚約指輪のダイヤモンドを選ぶときは『カラット数』が重要
ダイヤモンドの専門家から見て、“良い婚約指輪”とはどのようなものでしょうか?
以前、IZURUのお客様から、他店でご購入された婚約指輪を見せていただいたことがありました。それは、最大手の結婚情報誌に掲載されている、有名なブランドの指輪でした。可愛らしいデザインで、若い彼女にはよくお似合いだったのですが、ダイヤモンドの量がとても少ないと感じました。
この話を書いた理由は、「ダイヤモンドの量は多いにこしたことはない」ということをお伝えしたいからです。婚約指輪にとって、ダイヤモンドの量はとても重要なポイントです。
ダイヤモンドの量が少ないと、年を重ねたときに物足りないと感じてしまいます。どんなに華奢な指輪がお好みの方でも、年を重ねると大きなダイヤモンドが似合うようになってきます。
もちろん、ダイヤモンドの大きさだけが全てではありませんし、それが愛の大きさでもありません。でも、一生モノの指輪だからこそ後悔しない選び方をしてほしいのです。
【婚約指輪のダイヤモンド】後悔しない4Cの条件とは?
婚約指輪を選ぶときは、今だけじゃなく、数年後、数十年後も「この指輪を買って正解だった」と思えることが大切だと思っています。
お客様のご家族やご友人から、「素敵な指輪だね」と言っていただけるようなダイヤモンドの条件(4Cの条件)を知っておきましょう。
1.Carat(カラット):ダイヤモンドの量・重さ
ダイヤモンドのカラットとは大きさのことで、ct(カラット)という単位で重さを表します。1ct(カラット)=0.2g(グラム)です。
今までに多くの指輪を製作してきましたが、婚約指輪には0.3ct以上のダイヤモンドを使った方がいいと私は思います。それ以下だとボリューム感がなくなってしまい、ダイヤモンドを使った指輪の良さがなくなってしまうからです。
婚約指輪に使用するダイヤモンドは、【0.3ctの大きなダイヤモンド一粒】でもいいですし、【小さいダイヤモンドを多く使ってトータルで0.3ct】でもいいです。とにかく全体で0.3ct以上にすることが、婚約指輪を魅力的に見せる大事なポイントです。
最近では、0.1ctや0.2ctのダイヤモンドも婚約指輪に使われるようになってきました。でも正直なところ、0.2ctのダイヤモンドを使うと、輝きが少なく迫力がない婚約指輪になってしまいます。また指輪自体も0.2ctに合せて製作するため細くなり、耐久性が落ちる傾向にあります。
ダイヤモンドは光の宝石です。
ダイヤモンドの量が多い方が、キラキラと力強く光ります。ぜひ、ご予算の中で最大限たくさんダイヤモンドが使われている婚約指輪をお探しください。
2.Color(カラー):ダイヤモンドの色
世界には、様々な色のダイヤモンドが存在します。全ての色について書くと長くなるので、今回は婚約指輪に使われる白色のダイヤモンドについてお伝えします。
色はアルファベットでランク付けされています。
【ダイヤモンド色の種類】
- D・E・F-無色
- G・H・I・J-ほぼ無色
- K・L・M-かすかな黄色
- NからR-薄い黄色
- SからZ-濃い黄色
大きく分けると、以上のようになります。色は他の基準より簡単です。
婚約指輪のダイヤモンドを選ぶなら【D・E・F】。(【D】と【F】の差はとても微妙なもので専門家でも見分けるのが難しいほど差が少ない)
こだわるなら【D】、こだわらないなら【F】を選ぶのがおすすめです。
3.Clarity(クラリティ):ダイヤモンドの透明度
宝飾業界では、傷のことをClarity(クラリティ)と言います。傷が少ない方が透明度が高いのでグレードがあがります。
最初に結論を述べると、ダイヤモンドの傷のグレードは【VS】以上でしたら全く問題ありません。
クラリティ=傷の量は下記ようにグレード分けされます。
【ダイヤモンドの透明度(=傷)のグレード】
- FL(フローレス)-内側にも外側にもキズが全くない
- IF(インターナリー フローレス)-内側にキズが全くない
- VVS(ブイブイエス)-10倍に拡大するレンズで見てキズの発見が難しい
- VS(ブイエス)-10倍に拡大するレンズで見てキズの発見がやや難しい
- SI(エスアイ)-10倍に拡大するレンズでキズを発見するのは簡単だが肉眼では難しい
- I(アイ)-肉眼でキズを簡単に発見できる
最もグレードの高い【FL】と【IF】は、ダイヤモンドの取扱量全体の中で、ほんの少ししかありません。結婚情報誌などでは【FL】や【IF】のダイヤモンドを使っていることアピールしているブランドもあります。しかし、【FL】や【IF】といったダイヤモンドがお客様にとって本当に必要なのかは疑問を感じます。
それよりもランクを下げた【VVS】や【VS】もダイヤモンドの専門家が10倍拡大しても傷の確認が難しいとされる相当高級なグレードです。まして、初めてダイヤモンドをご覧になるお客様が傷を発見することは不可能です。
同じ大きさで比べた場合、【FL】の価格は【VS】の価格の何倍もします。もちろん、予算に余裕がある方は、【FL】や【IF】の0.3ct以上の一粒ダイヤモンドをご購入するのも選択肢のひとつです。
ただ、予算に限度があって、【FL】の0.1ctと【VS】の0.3ctのどちらかを選択しなければいけない状況でしたら、【VS】の0.3ctをおすすめします。クラリティのグレードを下げたとしても、キラキラと美しい輝きを放ち、ご家族やご友人にお見せになったときに、素敵だと思われるのは間違いなく【VS】の0.3ctの方だからです。
4.Cut(カット):ダイヤモンドの形
形のことをCut(カット)と言います。
カラーやクラリティと同じように、まずは種類を見てみましょう番号が若い方が上位のグレードを表します。
【カット(プロポーション)の種類】
- Excellent(エクセレント)-理想的なプロポーション
- Very Good(ベリーグッド)-エクセレントの次に優秀なプロポーション
- Good(グッド)-標準的なプロポーション
- Fair(フェアー)-わずかな欠点のあるプロポーション
- Poor(プアー)-欠点のあるプロポーション
カットはダイヤモンドにおいてとても重要な部分。カットによって、ダイヤモンドの光が変化するからです。
ダイヤモンドはそれ自体が光を発するわけではく、外の光を一度受け止めて、その光を反射してキラキラと輝きます。よって、カットの品質が悪いと光を上手く反射できずに輝きが落ちます。カットは、最終的な美しさの価値に大きく影響するのです。
婚約指輪に使うダイヤモンドのカットは、どれぐらいの品質ならばいいのか?
0.3ct以上の大きいダイヤモンドならば【Excellent】。エタニティリングや結婚指輪に使う小さいダイヤモンドならば【Very Good】以上が良いと思います。
※IZURUの婚約指輪には、【トリプル・エクセレント(3EX)】のダイヤモンドを採用しています。
【トリプル・エクセレント】とは、最高のカットグレードであるエクセレントの中でもプロポーション(全体のバランス)、シンメトリー(対称性)、ポリッシュ(研磨の良し悪し)の3項目全てが、エクセレントという意味です。
【豆知識】美しいカットを生み出した数学者トルコフスキー・マーセルの話
昔のティアラなどに使われているダイヤモンドを見ると、カットが現在ほど正確ではありません。カットという視点で見ると、現在の方が優れています。現在のように美しいカットに変化した大きな転機は、トルコフスキー・マーセルの登場でした。
彼はロンドンのダイヤモンドカッターを生業とする家に生まれました。トルコフスキーの本業は数学者です。彼が21歳のときに発表した「ダイヤモンド・デザイン」という書籍の中で、ダイヤモンドを最高に輝かせるためのカットとプロポーションを数式で表して、【ラウンド・ブリリアント・カット】の形状を理論的に体系づけました。
現在、私達が良く見るダイヤモンドはこのトルコフスキーの理論が基礎になっています。
こだわりのダイヤモンドだけを使うIZURUの婚約指輪
IZURUの婚約指輪に使うダイヤモンドは、代表である私、石川祐吉が選んでいます。ダイヤモンドを選ぶときには知識と経験をもとに、本当に納得したものしか選ばないというのがこだわりでありポリシーです。
「最も美しく見えるものはどれか? 」大きさ別に基準を設けています。
中心の大きなダイヤモンド
1.Carat(カラット):重さ
現時点では0.30ct・0.50ct以上のダイヤモンドを使用しています。
今後、お客様からの需要があるようでしたら、0.20ctや0.40ctのダイヤモンドを用意することも検討しています。
2.Color(カラー):色
Fのダイヤモンドを使用しています。
DとEについても在庫は豊富にありますので、お選びいただくことは可能です(別途追加料金が必要)。
3.Clarity(クラリティ):透明度・傷
VS1以上のダイヤモンドを使用しています。
IF・VVS1・VVS2についても在庫はありますので、お選びいただくことは可能です(追加料金が必要)。
4.Cut(カット):形
丸いダイヤモンドに限り、3Excellentのダイヤモンドを使用しています。現時点では3Excellentのダイヤモンドを仕入れることは難しくありませんが、将来的に状況によっては、Excellentに替わる可能性はあります。(3ExcellentとExcellentで品質に大きな差異はないと考えています。)
※お客様には、信頼できる鑑定機関である【米国宝石学会(G.I.A)】の鑑定書、もしくは中央宝石研究所(CGQ)の鑑定書をお付けします。
※鑑定機関については、「ダイヤモンドの鑑定機関」でご説明しています。よろしければご覧ください。
中心以外の小さなダイヤモンド
Caratは任意、ColorはD~F、ClarityはVVS1~VS1を基準にして選んでいます。小さいダイヤモンドの場合、Cutによる美しさの影響がないのでCutの基準は設けていません。
※小さいダイヤモンドに鑑定書は付きません。これはどのブランドも同様です。
IZURUの婚約指輪は相場に比べて40%~50%安い価格でお作りしていますが、品質には妥協しません。一流のブランドの婚約指輪に使われているダイヤモンドと同じ品質だと自負しています。
元々、IZURUはダイヤモンドの卸売りを、30年以上続けてきました。高品質なダイヤモンドを低価格で供給できる理由は、この長い経験があるからです。この経験は一朝一夕では得ることの出来ない、IZURUの大きな資産であり、お客様にご提供できる価値だと考えています。
「ダイヤモンドの美しさを重視したい! 」「納得の輝きにまだ出会えていない! 」そんな方はぜひ一度ご相談くださいませ。
~最後に~ IZURUからのメッセージ
婚約指輪を購入するときは、まじめな会社を選ぶことも重要なポイントです。ダイヤモンドを選ぶ際は、ダイヤモンドに関する知識が非常に大事になってきます。
これは、一朝一夕で身につく知識ではありません。ダイヤモンド選びに「必要なこと」と「必要でないこと」をきちんとお客様にご説明できる、真面目で経験豊富な会社から婚約指輪を購入することをおすすめします。
いかに多くの美辞麗句を並べたところで、真面目であることには敵いません。ダイヤモンドは魅力のある宝石です。この文章がお客様のお役に立つことが出来れば幸いです。