結婚適齢期のペアリングについて考える
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あの頃憧れたペアリング
25歳……いや、26歳、27歳かな。「アラサー」と呼ばれる年齢にさしかかったときから、ペアリングをつけるカップルがずいぶん少なくなりました。まぁ、アラサーといえば結婚を意識する年齢でもあり、ペアリングをつけるカップルが減るのは、本当の意味で『結婚』を意識しだすからだと考えられます。
20代前半までのペアリングといえば「結婚はまだ先だけど、君とは本気でお付き合いしているよ」という証みたいなもので、これに憧れた人は多いはずです。かくいう私も、そのひとりでした。しかし現実は、ペアリングをつけるタイプの男性とお付き合いしたことがなかったので、ペアリングは憧れのままで終わっています。(結婚するときがきたら「男の人と同じ指輪つけるのはじめて!! 」って無邪気に言ってみようと企んでいるのはここだけの話)
なぜ今、ペアリング?
突然ですが、私はいわゆるツイ廃というものでして。仕事用のアカウントとプライベート用のアカウントと分けているのですが、空いている時間はほぼツイッターを見ているというような人間なのです。
そんな私がいつものようにツイッターのタイムラインを見ていたとき、こんなツイートが目に入りました。
「付き合って10ヶ月の彼氏がペアリングをくれた。私29歳、彼氏33歳。年齢的に結婚を考えているから素直に喜べない自分がいた。結婚はまだまだ先だよって言われてるみたい。」
女性徒男性の考え方は、時としてまったく違うものであり、まったく違う物事の捉え方をすることが少なくない、それを承知のうえで一言のべるとしても「33歳の男性にしては、感覚がなんだか幼いような? 」と思ったのが正直なところ。見知らぬ男性の行動にとやかく言うのも野暮ですが、29歳で33歳の彼氏にペアリングをもらってしまった日には、嬉しさよりも複雑な感情が湧いてしまう気持ちは共感できました。
「暗黙のプロポーズなのか? 」と強引に前向きに捉えてみることもできますが、ペアリングを見るたびに複雑な気持ちになるのは否定できませぬ。人によって価値観は違うので、いくつになっても「ペアリング! 嬉しい!! 幸せ!! 」と喜ぶ女性ももちろんいます。しかし、複雑な共感する女性は少数派ではないはず。
適齢期なのにペアリングだと結婚はまだ先と言われているみたい。
ペアリングじゃなく、“本物”がほしい。
指輪のプレゼントなら、ペアではなく好きなブランドのファッションリングがほしい。
なんということなのか。私たちは、いつからペアリングを喜べなくなってしまったのか。あの頃憧れたキラキラのペアリングは、年を重ねるにつれて形を変えていきました。『大人になった女の子』が求めるのは、“本物”の指輪。
年齢にしばられて物事を考えるなんて、息苦しくないの? もっともです。私も年齢自虐や年を理由に難癖つけることには疑問を覚えます。でも、適齢期のペアリングだけは。これだけは。なぜか、苦しい。どうかこの得体の知れない苦しさをわかってほしい。理解してくれなくてもいい、納得してくれなくてもいい、「そういうもんか」って、たとえ全然共感できなくても頷いてほしい。
素敵なペアリング
苦しい話だけしても誰もハッピーな気持ちになれないので、最後に素敵なペアリングの話をしたいと思います。
私の祖父と祖母は、結婚指輪らしい結婚指輪がありませんでした。年代的なものなのか、性格的なものなのか、はたまたなくしてしまったのか。しかし二人とも、指輪が好きな人なんです。何かの指輪をいつもつけている。
そんな中、兄のファッションリングが好みドンピシャだったらしい祖父が、その指輪をこっそり毎日つけるようになりました。「勝手につけないで」と、兄に注意されても、こっそりつけ続ける。そんな祖父を見た祖母は、旅行先で自分と祖父の指輪をふたつ買ってきたのです。観光地のお土産屋さんで売られている、なんてことない指輪。おそろいのデザイン。ペアリングです。
そのとき私は、世界で一番素敵なペアリングを見た。そう思いました。
そのあとのふたりは、いつもおそろいのリングをつけて過ごしたのでした。
ー Today’s ring ー
エタニティリング Saint 合計0.20ct プラチナ(幅1.8mm / Pt950)
実は私、IZURUに出会ってはじめて「エタニティリング」というものを知りました。
こんな素晴らしい指輪があったなんて。
結婚指輪や婚約指輪として。
いつもの指輪に重ねてつけるのも良い。
1.8mmくらいの細いタイプは、重ね付けするのにもちょうどいいサイズです。
(文・mamiko)