鍛造(たんぞう)の結婚指輪は「シンプル&丈夫さ」を求める人にぴったり
結婚指輪を選ぶとき、デザインのほかにも注目してほしいのが製造方法。製法によって、指輪の強度や仕上がりに差がつきます。
「結婚指輪は一生モノだから、なるべく丈夫なものが良い」そんな方には鍛造(たんぞう)という製法で作られた指輪がおすすめです。
大きく分けて二つある結婚指輪の製造方法
指輪の製法は大きく分けて「鍛造(たんぞう)」と「鋳造(ちゅうぞう)」の二つに分類されます。どちらの製法で作られた指輪もそれぞれの良さがあります。
鍛造(たんぞう)とは?
鍛造は、金属の塊をたたいたり伸ばしたりしてリングの形にしていく製法です。鍛造は金属の密度が高く強度が高くなります。「一生モノだから丈夫なものを! 」そう考える方には、鍛造で結婚指輪を作るのがおすすめです。
鍛造の指輪は3つの方法のいずれかで作られます。
(1)職人がすべて手作業で作る
(2)半分は機械、半分は手作業で作る
(3)すべて機械で作る
(1)の『職人がすべて手作業で作る』方法は寸法に狂いが生じやすいので、IZURUでは避けています。仕上がりに味はあるものの、少し歪みを感じるので好みが分かれると思っています。
IZURUでは(2)の『半分は機械、半分は手作業で作る』という方法で製作しています。機械で金属を圧縮し、その後職人が仕上げをしていきます。今のところ、IZURUはこの方法がベストだと考えています。正確で温もりがある質感になります。
(3)の『すべて機械で作る』方法は、心なしか温かみのない冷たい印象になります。工業製品のようになってしまうので、IZURUはこの方法も避けています。
鍛造は字のごとく、金属を鍛えて作る製法。強度があり密度が高いため、丈夫な指輪を希望している方に。
ただ、職人の手による鍛造は完成までに時間がかかることがあります。また、金属に直接加工をするため、繊細で複雑なデザインを作るのが難しいです。婚約指輪やエタニティリングのように、細かいデザインの指輪を製作する場合、鍛造は不向きです。
鋳造(ちゅうぞう)とは?
鋳造は原型に、ドロドロに溶かしたプラチナやゴールドなどの金属を流し込む製法です。細かくデザインを追求する場合は鋳造の方が適しているため、世の中のほとんどのジュエリーは鋳造で作られています。
鋳造法は、複雑で繊細なデザインも簡単に実現できるのが最大の魅力です。稀に「鋳造の結婚指輪=品質が悪い」のような言い方をする人もいますが、これは大きな誤解です。品質の管理が厳しいティファニー・カルティエ・ハリー・ウィンストンでも、鋳造で結婚指輪と婚約指輪を製作しています。鋳造の短所は「鍛造に比べて強度が弱いこと」ですが、「指輪にそこまでの強度を求めることはない」とジュエリー業界では考えられていますし、ちゃんと多くの量のプラチナを使えば鋳造でもしっかり強度のある結婚指輪を作ることができます。
鍛造(たんぞう)で作られた結婚指輪の特徴
今回は、鍛造(たんぞう)の結婚指輪について詳しくお伝えしていきます。
世の中には、鍛造だけを専門にするブランドもあるほど鍛造には魅力があります。細かいデザインはいらない、あくまでもシンプルなデザインが好みだという人は、鍛造の結婚指輪も選択肢に入れてみてください。鍛造の結婚指輪には3つの特徴があります。
・寸法に狂いがない
・幾何学的、図形のようなデザインに適している
鍛造は、幾何学的なデザインが得意です。こんな風に算数の図形みたいな幾何学的な形です。
このようなデザインが好みであれば丈夫さも兼ねろそろえた鍛造がおすすめ。
ただ、全て手作業の鍛造は形が崩れます。それもまた味ですが、正確な寸法で作られた結婚指輪が好みであれば、機械を使い、職人が仕上げる鍛造を選ぶのが◎です。
(左・男性用)結婚指輪 No2 幅4.0ミリ ヤスリ・ツヤ消し ピンクゴールド K18
山梨県のお客様 ピンクゴールド Venus No1 エタニティリング 幅4.0ミリ 平打の結婚指輪を製作いたしました。
機械を使うことで、幅が広い平打の結婚指輪も歪みがなく美しく仕上がります。
また、ミルグレインの結婚指輪を希望しているなら鍛造を選びましょう。ミルグレインの結婚指輪は鍛造でないと美しく仕上がりません。機械も使うことで美しいミルグレインを刻めます。
IZURU 鍛造(たんぞう)でのオーダーメイド製作例
今までに製作してきた鋳造の結婚指輪をご紹介します。ご夫婦のこだわり溢れるオーダーメイドです。
■(右・男性用)鍛造 結婚指輪 クロスカット
新郎のために、編み目のようにクロスカットを施した鍛造の結婚指輪を。鍛造で製作したのでより強度の高い結婚指輪に仕上がりました。
■鍛造 結婚指輪 ツヤ消しライン
鍛造の結婚指輪にシャープなツヤ消しラインを。あえて斜めにするのがお二人のこだわりでした。
■鍛造 結婚指輪 地図デザイン
ご主人が重い物を持つお仕事とのことで、鍛造(たんぞう)で丈夫な結婚指輪を製作しました。表面にはレーザーで世界地図の刻印を。指輪を重ねると、世界地図になるデザインです。
中には「鍛造(たんぞう)の指輪の方が滑らかな仕上がり」と思っている人もいますが、鍛造も鋳造も見た目の仕上がりに違いはありません。男性で力仕事の多い方は、鍛造をお選びになることが多いです。